現在「格安スマホ」の登場で、それまで携帯電話業界を引っ張ってきた大手キャリア(docomo、au、SoftBank)の月額料金の高さが指摘されるようになりました。
大手キャリアといえば、平均で月額6,500円〜というのが普通です。これまで携帯電話ともなれば、月額8,000〜9,000円程度は普通に支払ってきた金額だと思います。
未だにキャリアを利用する人は多い中で、「ドコモ高過ぎ」「大手は毎月料金が高くて大変」と思う人は少なくありません。むしろキャリアのスマホを利用している人のおよそ8割が「キャリアの月額料金は高い」と感じているようです。
今回は、なぜここまで大手キャリアスマホの料金が高いのかを格安スマホと比較しながらご紹介します。
「キャリア」か「格安スマホ」なのかはそれぞれの利用状況に左右されますが、きちんと双方を知ることで、どちらが自分に適しているのかを見極めることができるでしょう。
http://kakuyasu-blog.com/knowledge/1
Contents
ドコモ高過ぎ!?キャリアの料金はなぜ高い?
そもそもキャリアって何?
格安スマホの登場でその料金が指摘されるようになった大手キャリアですが、そもそもキャリアとは何かご存知ですか?
キャリア(MVO)とは、「移動体通信事業者:Mobile Network Operator」の略で、通信設備を持った事業者のことを言います。独自で回線を持っており、携帯電話やスマホ・タブレットなどの通信サービスを提供しています。
キャリアの料金が高いのは「パケット代」⁉︎
docomo/ドコモの料金プランを例に挙げてみましょう。
ドコモ/au/ソフトバンクの3大キャリアは、基本的に「月額基本使用料+パケット定額制」のセットでの契約になります。
基本使用料の「カケホーダイ」などは、完全なかけ放題で料金もさほど高くありません。
しかし、データ通信料となる「パケット代」は一番安くても2GB/3,500円と高額。
一般的な容量の5GBでも、5,000円もかかります。これに基本使用料を合わせると約8,000円もかかることになります。
格安スマホであれば、月額料金はキャリアの基本使用料金だけで済んでしまいます。
料金が高い理由は維持費や運営費?
キャリアの月額料金が高いのはデータ通信料である「パケット代」ですが、これには理由があります。
大手キャリアは独自の回線を持っていますが、その通信品質の向上や維持費に莫大な費用がかかります。また、全国にある店舗の運営費用や維持費にもお金がかかるため、その費用を私たちも月額料金として負担しているわけです。
キャリアはスマホ端末も高い!
キャリアのスマホが高い理由に、スマホ自体が高いこともあげられます。
キャリアのスマホは、そのキャリアのプランとスマホ機種を契約しなければなりません。キャリアのスマホはキャリアでしか使えないように『SIMロック』がかけられています。
そのため、店舗にあるスマホや取扱機種しか選ぶことができず、安いスマホを使うことができません。そしてスマホはどんどん新しくなり、料金も高くなる一方になるのです。
大手キャリアと格安スマホ
いわば、大手ゆえの安心をお金をかけてかっていることになります。ですが一方で、利用する人によっては「ムダ」が生じ、高額な料金を払い続けているのです。
「格安スマホ」はいわば、ムダを無くし、使う人に合わせてコストを抑えたスマホです。使うところにはお金を払って、使わないところにはお金をかけない「賢い選択」でもあります。
一方で、格安スマホの月額料金は平均で2,000〜3,000円前後で大手の3分の一程度。
なぜ、これほどまでに差が出てしまうのでしょうか。
格安スマホはどうして安いの?
そもそも格安スマホって何?
格安スマホとは、「格安SIM」と組み合わせて使うスマホのこと。この格安SIMを提供しているのが「MVNO」と呼ばれる通信事業者です。
(MVNO)とは、「仮想移動体通信事業者:Mobile Virtual Network Operator」の略で、自社で通信回線を持たず、キャリア(MVO)の通信回線を借りて安い料金で提供する事業者のこと。
この「 MVNO」が提供する通信回線と組み合わせて使うスマホのことを「格安スマホ」と呼びます。
では、「MNVO」と呼ばれる格安スマホ事業者が、どうしてここまで安くサービスを提供できるのでしょうか。
格安スマホが安いのはなぜ?
ドコモやSoftBankのように自社回線を持つキャリアは、自社で通信設備を整えます。これに対して格安スマホ事業者「MNVO」は、キャリア(MVO)から回線を借りてサービスを提供しています。
自社回線を持つ大手「MNO」は、回線の保守費用や人件費、店舗を構えることでお店を運営するための維持費などもかかります。
ですが格安スマホ事業者は、回線を借りているだけなので維持費などの費用が一切かからないため、コストを最低限に抑え、安くサービスを提供できるというわけなんです。
もちろんそれだけでは運営が難しいので、安くサービスを提供できるようにそれなりの理由があります。
- 通信可能な速度を抑える
- 月に利用可能なデータ容量を制限する
こうした工夫をすることで、私たちに格安スマホとして安くサービスを提供することができるというわけなんです。そのため、通信速度やデータ容量では大手キャリアに劣ってしまうのも仕方のないことなのです。
ですが、回線自体はキャリアの回線を利用しているため、通信品質はなんら問題ありません。
格安スマホのメリット
- キャリアに比べて利用料金が格段に安い
- 使いたいスマホやプランを自由に選べる
- 用途に合わせて選ぶため「ムダ」が少ない
- 契約の縛りが軽いため、乗換・解約がしやすい
格安スマホのデメリット
- 通信速度などはキャリアに多少劣る
- キャリアメールが使えない
- 店舗サポートを受けられるところが少ない
やはり、「格安スマホ」の最大のメリットは利用料金が安いことでしょう。
「キャリアと格安スマホの月額料金の比較」からもわかるように、格安スマホを利用する場合、料金はキャリアの3分の1程度で済みます。格安スマホにも「かけ放題」や「大容量プラン」などもあるため、用途にあった使い方ができます。
キャリアにも安定感のあるメリットはありますが、内容を考慮せずに高額な利用料金を払い続けることになりますので、料金を抑えるために格安スマホを検討するのも良い選択と言えるでしょう。
ドコモが高過ぎ!?についてのまとめ!
大手キャリアスマホと格安スマホを比較してみると、やはりドコモなどの大手キャリアは高過ぎるという印象がありますね。
海外から見ても、日本のパケット代(データ通信料)は高過ぎるという指摘もあります。
今まで携帯電話業界を引っ張ってきた3社ですが、格安SIMが登場するまでは敵もいなかったためにあぐらをかいていた状態だったのでしょう。ゆえに、消費者に対する価値観というものも軽視してしまう傾向にあったのかもしれません。
いずれにせよ大手キャリアあっての格安スマホですから、なくなることはありませんし、切っても切れない関係です。
とはいえ通信サービスが二極化することは、私たち消費者もあぐらをかいて「楽」をお金で買うのではなく、自分たちでより良いものを選択していかなければならないでしょう。